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東北の要地として、数々の歴史の舞台となった会津地方。中心地の会津若松には往時の面影を残す名所旧跡をはじめ、見学もできる会津塗の工房や酒蔵などが点在し、四季折々の景色の美しさとともに、訪れる楽しみが尽きない街です。
城下町と並ぶ会津の魅力といえば、豊かな自然。中でも朝夕に色を変える猪苗代湖と磐梯山が織りなす雄大な風景は圧巻です。
活火山でもある磐梯山は、会津富士とも讃えられるなだらかな表磐梯と、火山活動の跡が険しく残る裏磐梯があり、それぞれの表情を眺めながら周遊するのも楽しみです。
市内の一角にそびえ立つ鶴ヶ城(若松城)は、16世紀後半、会津漆器の振興でも知られる蒲生氏郷によって築かれました。戊辰戦争では西軍の猛攻に耐えた名城も、今は公園の緑に包まれ、穏やかな時を刻んでいます。見所は日本唯一といわれる赤瓦の天守閣と歳月を経た石垣。展望台からは会津市街や磐梯山、飯盛山なども一望できます。
会津藩の武士の暮らしを伝えるのが、鶴ヶ城の東にある会津武家屋敷。幕末の家老、西郷頼母邸を中心とした屋外博物館で、敷地内には陣屋や茶室、精米所、資料館など多彩な建物があり、当時の生活を様々に体験できます。
市街地から南の山間部へと足を伸ばすと、江戸時代の宿場町、大内宿があります。会津と日光を結ぶ会津西街道に沿って栄えたこの町は、旧街道に面して並ぶ、趣ある茅葺き屋根の家屋が特徴です。国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されており、当時の風情を求める観光客の姿でいつも賑わっています。
会津を訪れたら、一度は賞味したいのが郷土料理のこづゆです。干し貝柱でだしを取り、人参や里芋などの根菜類、豆麩やこんにゃく、しいたけ、きくらげなどを使って作られる料理は、祝い事に必ず添えられる庶民のごちそう。会津塗の碗に盛られた具材の色も華やかに、食欲をそそります。
「野」の時間を豊かにする、本漆の逸品
バックパックなどに吊り下げる革紐には、水に強いエルク(ヘラジカ)の革を使い、飲み口が下向きになる、水切りのよい位置に取り付けるなど、細部までこだわり抜いた意匠は、多くのアウトドア愛好家から高い評価を得ています。
会津の職人技で作り上げた堅牢な美しさ
「木地師は『木を暴れさせる』と言いますが、水分を含んだ無垢の木には、削り出した後でも動こうとする力があります。ろくろで挽いては、動きが落ち着くまで待つ。これを繰り返すことで、歪みの出にくい、堅牢な木地になるのです」 フォルムが定まると、熟練の塗師により、木目を生かした「拭き漆」という塗りが丹念に施され、古代の森を思わせるような深みのある色に仕上がります。
本漆の真骨頂とも言えるのが、使うほどに艶が増す経年変化。しっくりと肌になじむ、自分だけのマグに育つのも楽しみです。また、愛着のあるマグに万一、割れ・欠けなどが生じた場合にも、金継ぎの技法で修理しながらいつまでも使い続けることが可能です。
伝統を受け継ぎながら、新しいスタイルを生み出す
「会津漆器は元々、生活の中で日常的に使われてきたものです。歴史の上では領主が何度代わっても、会津の人々は塗りや木工など、あらゆる技術を取り入れながら職人文化を築き、日本の暮らしに寄り添う器を作り続けてきました。そういう土着の強さ、たくましさが、このマグにも受け継がれています」
器としての味わいと機能が一体となった美しさは、茶道界からも注目を集め、「ノダテマグone」で、「現代茶湯アワード弐〇壱参 特別賞『利休にたずねよ』賞」を受賞。
会津を基盤に、「漆」をおおらかに楽しむ、古くて新しい野点スタイルを広げています。